遠藤英嗣先生の「家族信託契約」出版記念講演会に出席させて頂きました。

講師は家族信託の第一人者遠藤弁護士の他、城南信用金庫吉原顧問を始め、野村證券、西武信用金庫、横浜信用金庫、三井住友信託銀行の各ご担当者、霞が関公証役場の大野公証人、中央大学の新井教授の各氏という大変豪華な顔ぶれで2月3日午後2時から、品川プリンスホテルの会場において開催されました。会場は弁護士、司法書士、税理士、行政書士等の士業関係者を中心に溢れかえる盛況ぶりで、さながら、家族信託普及の黎明期の到来を告げる鐘の音が聞こえる気がしました。
ご発表の各金融機関においては既に倒産隔離機能を持つ信託口口座の開設を行っており、三井住友信託銀行では数百件の事例があるとのことでした。注目を集めましたのは、野村證券が昨年11月より、静かに全国の支店で取り扱いを開始したとの報告でした。従来は、上場株式、投資信託などは家族信託では利用できないとされていた資産クラスだけに、衝撃的でありました。人生100年時代において、預金でしか運用できないとすると、定年まで貯蓄した金融資産が、途中で枯渇する事態(資産寿命が尽きる)が発生します。家族信託で託せる資産が多様化することは、利用をご検討中の皆様にとっては、大きな福音となるものと思います。