昨夜10時からのBSジャパンの「プラス10」を見ました。
番組予告によりますと「実家が大変、認知症の親のお金をどう管理?」というタイトルとなっていました。
すわ、家族信託の紹介かと、テレビに嚙り付きましたが、結果は「成年後見制度」の説明でした。
説明者は、司法書士の先生でした。
軽度も合わせると1000万人程度存在すると言われる認知症の有病者に対して、21万人しか後見制度を利用していない現実について明確な説明は、ありませんでした。
また、後見人の解任についてキャスターから質問がありましたが、民法に3要件が記載されているが、それによって解任されている例は少ないこと、不満がある場合は、先ず弁護士会、司法書士会などの業界団体に相談してほしいといった説明がなされたのみでした。
期待は、「必要なのに皆が敬遠しているのはなぜか」に答えて頂くことでしたが、空振りに終わりました。
既報のように、法律まで新たに作って、国や裁判所、業界団体が利用促進に躍起ですが、制度に欠陥がある限り、「笛吹けど踊らず」は当然のことのように思います。
限定後見、特定後見を導入すること、任期を設け、継続には被後見人を含む家族など利用者サイドからの評価が一定水準を満たすことなどの改正がなされることにより、各段の普及が期待できるのではないかと思いますが、
残念ながら、そうした法改正の動きは、未だ見られず、官民挙げて現行制度の普及を第一としている中では、
家族信託による自衛策を講じる他には、手はないように思われます。
「実家が大変、認知症の親のお金をどう管理?」というタイトル