「行政書士のための家族信託研究会」を設立しました。参加歓迎します。

令和元年10月13日 「行政書士のための家族信託研究会」を設立しました。

<設立の趣旨> 某信託銀行のセミナーにおいて同行の家族信託の信託口口座の開設申込件数は、2017年7月からなんと2年間で11倍に達するという報告がありました。持ち込んだ仕業別の案件数は、司法書士が73%、弁護士8%、税理士が8%、行政書士が7%となっています。この基調が続けば、司法書士業界にのみ事例と知識・ノウハウが蓄積され、早晩、他業態は入り込めない高い参入障壁が築かれてしまい、他業態、特に殿の行政書士業界は一部を除き、この業務から駆逐されてしまうものと思われます。
現に、地方銀行への民事信託士協会その他司法書士中心の団体による囲い込みが進展しており、また業界肝入りの信託会社の設立なども行なわれています。
法定後見人制度の利用者は、軽度も含め約1000万人と言われる認知症有病者数に比較して、約22万人しか存在しないという不人気状況が全く改善されていないことは、以前のこの欄でも取り上げました。
これは家裁と専門三職(弁護士、司法書士、社会福祉士)によって官製寡占状態になったことにより、競争原理が働かず、また市場規模に比して圧倒的に人数が足らないため一人の専門職が20件、30件と担当する例も出る始末で、被後見人に寄り添うという後見をする暇がないという状態を招いています。結果、トラブルが続出しています。
認知症有病者の保有金融資産は、第一生命のレポートでは既に150兆円に達し、数年で200兆円に達する見込みといいます。
意思能力を失う前に、家族信託を利用したいという潜在ニーズは膨大です。
60歳以上が、純貯蓄の90%を保有し、固定資産税の納付者の約半分が65歳以上、うち23%が75歳以上、そしてまた、中小企業の大半がオーナー企業であり、そのオーナーの最多年齢層が70歳に到達しようとしているこの国において、僅か2万2632人(2019年日本司法書士会連合会調べ)の司法書士がこの業務を担い、独占することになれば、法定後見人制度の比ではない不都合が生じ、国の経済に大きな支障を生じさせる事態となることは、予想に難くありません。
そこで、本会は、小さな一歩ですが、司法書士の約2倍の人数を有する行政書士が業界としてこの業務に踏みとどまることができるよう研鑽を積み、レベルの高い仲間を増やしていくことができるような場を提供する目的で設立されました。
事務所が儲かるからとか、行政書士業界の為とかではなく、国家国民の為という気概をもって、自らの非力は承知の上で取り組んで参る所存です。
趣旨にご賛同頂ける同志は、是非参加して会の向上にお力をお貸しください。(他業態や金融機関の方も趣旨に賛同いただける方は、準会員として歓迎いたします。)
<活動の中心地> さいたま市浦和区

<活動内容>定例勉強会(月1回)、他業態・銀行等の実務者との懇談会、講演会(識者、会員)、家族信託業務の相互扶助など

<活動実績>10月13日設立協議
      11月15日 横浜信金セミナー出席 根本弁護士(日弁連信託センター副センター長)及び横浜信金岡主任調査役
           のセミナー出席と終了後、懇談
      11月20日 定例勉強会 テーマ1民事信託支援のポイント、テーマ2 遺留分について
    予)12月11日 三井住友銀行 児玉主任コンサルタントと意見交換会
<入退会について> 原則入退会は自由。
          運営の為、入会金千円、会費月間500円のみ徴求します。
         (講演会の講師代など会費で贖えない場合、会員で分担します)      

共同代表 小西準一、佐野 格、永瀬大介、堀切千草(五十音順)
入会申し込み又は問い合わせは下記までご連絡ください。
事務局  中高年のための行政書士小西法務事務所 HPからのアクセス又は電話048-767-3233にて小西まで