令和という時代は、「未知との遭遇」

夏目漱石が英国留学をした1900年の日本の平均寿命は44歳、英国は50歳でした。
それが人生100年時代となったなどと言われる時代となりました。
上皇陛下の終活で幕を開けた令和の時代は、どんな時代になるのでしょうか?
今年、65歳から75歳までの人口と75歳以上の人口がほぼ同数となりクロスします。
そして令和30年代になると65歳から75歳までの人口は1200万人、75歳以上の人口は約2400万人と倍になる見込みです。

人類が未だかつて経験したことのない未知の時代が私たちの国、日本で始まりました。
そして連日、75歳以上の人々が、加害者や被害者となるNEWSが紙面を飾っています。


「老人が車ごと飛び込んでくる時代」
アクセルとブレーキの踏み間違いによる事故の年齢別発生率は、70歳代がダントツトップで2.49%、30歳代の実に4倍です。「国際交通安全学会H22研究報告より」
2017年の75歳以上のドライバーは539万人、今後ますます増えて、10年後には800万人程度に達すものと思われます。
70歳代の踏み間違い事故の発生件数は各段に増加し、「連日老人が車ごと飛び込んでくる」悪夢が正夢となるのではないか危惧しています。
車の安全装置や免許更新手続きの厳格化など対策が打たれると思いますが、ヒューマンエラーは人が運転する以上根絶は難しく、人口の4分の1を75歳以上が占める社会で、75歳免許剥奪は車社会の急収縮を招き、経済的には難しい問題になるかもしれません。

「8050問題」
2020はオリンピック、8020は、80歳まで20本の自分の歯を残そう運動、では、8050問題とは?
1980年代から90年代にかけて増加した青少年の引き籠りが、30年経って親が80歳になり、依然として子の引き籠りが続いている問題を言います。
川崎市の小学生襲撃事件の犯人は51歳の引き籠りでした。親代わりの叔父叔母が老齢化し終活に向かったことが遠因と言われています。
元農水省次官の息子殺害事件も同様の背景があると思われます。


特殊詐欺、アポ電強盗、高齢者施設での虐待事件
高齢者が被害者となる事件も増加の一途です。なぜ何百万、何千万という現金が
お年寄りの手元にあるのでしょうか?
認知症と預金凍結、超低金利、成年後見人トラブルなどが原因と思われます。

年金2000万円不足騒ぎ
我が国の世帯別金融資産は増加していますが、野村総研の調べでは、純金融資産3000万円以下の世帯が約80%(4182.7万世帯)、
就中、400万円以下が50%と言われている状況では、政府がこのようなことを言い出すと大騒ぎなるのは当然のことでありました。

「認知症の行方不明者が史上最高」
昨年の認知症による老人の行方不明者は16,927人にも達しました。今後も増加の一途と予測されます。

「2035年には認知症有病者の株式保有が15%に」(みずほ総研の高田氏)
上場非上場問わず、経営にどのような影響を及ぼすのか、予測不能の事態となります。

「認知症有病者の保有金融資産が150兆円を超え、10年後には210兆円を超える見込み」
国全体の個人金融資産の10%、GDPの4割にあたる資産を認知症有病者が保有する社会とは、どんな社会となるのでしょうか?
認知有病者は、意思能力を失っていく可能性があります。
そうなると預金は凍結、不動産は売り買いできなくなります。
彼らの消費が低迷するにとどまらず、資金が循環せず
我が国経済の不活性化、そして衰退を招く結果となるのではないかと心配です。

これらの事象は、序章にすぎません。
このような未知の世界、令和の時代をどう生きるべきか?
とりあえず、
なすべきことを、3つのテーマに絞ってお話して参りたいと思います。