子育てなりて、万老骨枯る  ―令和の姥捨て山論1―

 異次元の少子化対策(子育て支援策)狂騒曲が喧しい。子育て世代だけで国は形成されてはいない。国民の共同連帯の理念は、子育て一点集中で唱えばよいものではないのではないか。
 そもそも 根が選挙目当ての人気取り政策だから、その効果の検証も十分行われずに「支援在りき」で与野党挙って手柄を競って議論が進んでいるのは、全くもって情けない。 この選挙目当てで、かつ効果の検証が不十分な政策は、「所得制限なし」、税負担なしの「財源各論」となって、バラマキと政治弱者の高齢者へのしわ寄せに収束してゆく。
 小手先のバラマキ支援策で少子化が改善されるはずのないことは、受ける方も出す方もとっくに理解している。しかし「もらえるものなら、もらいたい。」「それが票になるのなら自分たちの手柄にしたい。」このような受益者たちのために、またしても高齢者・年金生活者の生活が犠牲にされていく。
「令和の姥捨て山」のメカニズムは、次回解き明かすとしたい。