それを確信したのは、約3週間前です。
大野埼玉県知事が4月8日放送のBSフジプライムニュースに出演し、
「今じゃないでしょう」と書かれたフリップを掲げ、笑顔で外出自粛を訴えたその瞬間でした。(写真はBSフジプライムニュース4月8日放送より)
この時、県下では、軽症者等の受け入れ施設が準備できないため、ベッドが空かず100名の自宅待機感染者が出ていることが報道され、大騒ぎになっていたのでした。これは、受入れ施設が新たに用意されなければ、今後、さらに増え続ける感染者は自宅待機感染者として累積することを意味します。
この段階で既に患者受け入れが飽和状態となってしまったとは、これまで何をしていたのかと驚くばかりです。同時に人口が八掛けの千葉市のPCR検査数がさいたま市の4倍に達している謎が解けた瞬間でもありました。要するに埼玉では早くも「検査をしても受け入れるベッドがないから、問題になる」と当局者が判断していたからなのだと確信しました。このことは後に、さいたま市保健所長の西田氏によって「病院が患者で溢れるのが嫌だから、意図的に検査対象を厳しくした。」と記者に発言し裏付けられることになります。
そういう状態であるにもかかわらず、埼玉県のトップは、そのことにはまったく触れず、ニコニコと上機嫌でテレビに出演してジョ-クを飛ばしているのです。
「感染者となっても自宅待機」という人が累積するだけということは、容体が急変しない限りまともな治療も受けられないことを意味します。また感染者と判断(検査)もしてもらえず、自宅で亡くなり、あるいは、出先で行倒れになる人はそれ以上の数に上ることも想定されます。これも後に、陽性と判断された50代男性がベッドがないからと言って、自宅待機させられ、容体が急変して搬送前夜に孤独死していたことと、死後検査で新型コロナ肺炎で亡くなった判明した警察事案つまり行倒れや不審死が2件あったと報道され、現実のものとなりました。県政トップの怠慢で、埼玉県民は他県に比較してより大きな命の危険に晒される事態となっています(その後4月23日現在、自宅待機者は350人を超えました)。
県民を絶望の淵に追い詰め、マスコミも大きく取り上げている最中に、ベッド不足には一言も触れず、ニコニコとテレビでウケ狙いをしている知事の姿に、埼玉県の明日への絶望を感じたのでした。
知事が先頭に立って、一刻も早く軽症者などの受入れの為、ホテルなどを確保するか、県庁や市役所の広い駐車場やさいたま新都心の空き地、さいたまスーパーアリーナなどのスペースを利用して野戦病院を建設してベッドを確保する等努力をすべきです。
県下には、医師は12,400人(うち内科医、呼吸器内科医は3,200人)います。非常時の体制を作れば人員は確保できます。
要は、やる気があるかどうかです。人命救助のため県下の資源を結集することができるのは、知事にしかできません。
埼玉県ホテル旅館生活衛生同業組合は、先ごろ県に対して軽症者の受け入れ拒否を通告しました。
同組合事務所は県庁の向かいのビル(徒歩2分)にあります。
即刻、知事は、直接出向いて、県民の命を守るため協力してほしい旨、ひざを折って懇請しに行くべきです。
あなたがやらないで誰がやるのか?
県民の命を守るため今できることをすべてやる。最早一刻の猶予もできません。(4月10日)