1月31日、明治神宮で豊昇龍の横綱奉納土俵入りに、元朝青龍がモンゴルから駆け付け、甥の晴れ姿に喜びを爆発させた。肉親の情として当たり前の光景である。
しかし当たり前でなかったのは、横綱昇進を果たした初場所13日目の金峰山との一戦の前夜に、金峰山のいる木瀬部屋に掛けた激励の電話である。「あの野郎をぶっ飛ばしてやれ」と激励したそうである。金峰山は、カザフスタン出身で、大相撲入門に際して、朝青龍にお世話になり、その後も可愛がってもらっているそうである。一敗の金峰山が勝てば初優勝にグッと近づき、逆に、既に3敗の豊昇龍は、13日目に敗れれば、優勝は無くなる。同時に横綱昇進も消える。両者にとって正に天下分け目の大勝負。その前夜に木瀬部屋の電話は鳴った。
「負けてくれ」と言った訳ではないが、その後の朝青龍の喜び様をみていると、とても「ぶっ飛ばしてやれ」という金峰山への激励を本心とは思えない。金峰山はお世話になっている朝青龍からの電話の意味を即座に理解したのではないか。
「これは、間違っても明日は勝ってはいけないんだな」と。
仮に本当に激励のつもりであっても 大勝負の前夜に 電話する必要はないし、すべきでもなかったと思う。そのような圧力が無くても豊昇龍は勝っていた可能性が高く、巴戦を制しての見事な逆転優勝に余計な汚点を残しただけの愚挙であったことに朝青龍は気づいているのだろうか。
偏見でも何でもなく、どうも朝青龍という人物を好きになれないのは、小生だけであろうか。
元朝青龍の疑惑の電話-金峰山は激励されたのか?-